占ってもらったことで、かえって不安になったことはありませんか?
あなたは、占いの結果を聞いたことで、かえって自信をなくしたことはありませんか?
未来に起こることを予言されて、不安になったことはありませんか?
避けることのできない運命が決まっているように感じて、絶望的になったことはありませんか?
占いを聞いてこのような思いをしたことがあるのであれば、それは「にせもの占い師」にあたってしまったことになります。
占い師に言われた言葉は、普通の人から同じことを言われるよりもずっと重く響きますよね。占い師に「なにか特別な力がある」というイメージを持っている人にとっては、なおさら決定的に聞こえるでしょう。占い師の前に座り、「なにを言われるのだろう」と身構えることこそ、それを表していると思います。
聞く側かそれだけ真剣に受け取ろうとしていますから、占い師は、言葉ひとつで相手をマインドコントロールできるほどの可能性があるのです。
占いブームにともなって、占いをきっかけに「人間が生きる意味」や「本当の幸せ」などについて考える人が増えたのは、とても画期的なことだと思います。ですが同時に見過ごしてはいけないのは、「占いによる被害も爆発的に増えた」ということです。
ここには、占いブームに乗った「にせもの占い師の増加」が大きく影響しています。
この「にせもの占い師」のお陰で、本来、人生をより明るく楽しく感じるアドバイスになるべき占いが、まったく逆効果の呪いになっていることが多いのです。
はじめは「占い」に真剣に取り組んでいた占い師でも、少しなにかを言い当てることができ、自分をたよってくる人が増えてきた結果、だんだんと「ちょっとのアドバイスでお金がとれる」という姿勢になってしまう人はたくさんいます。
このような占い師は、相手を自分のほうに引きつけるために、相談者を不安にさせることを誇張して話すこともあります。
「このままだと恐ろしいことになりますよ」
「来年、悪いことが起こるでしょう」
「その人との付き合いはやめたほうがいいでしょう」
「あなたがそれをすると失敗することになりますよ」
このようなことを言われれば、「そうならないためにはどうしたらいいのでしょうか?」と、すがる気持ちになりませんか?
そして、その占い師のところに何度も足を運ぶようになります。または、自分の望む答えを聞いて安心するまで、占い師のはしごをするようになるかもしれません。
占い師の中には、相手を非難する言い方をしたり、それまでのその人の人格や過去を、丸ごと否定するような言い方をする人もいます。厳しい言い方が効果的な場合もあるかもしれませんが、「愛のある叱り方」とはとても言えないような言い方も、よく耳にします。
「あなたはそうなる運命にある」というような言い方は、一種の脅しです。
「こうしないと死ぬことになる、自殺する」なんていう話し方は問題外です。
このような話し方をする占い師は、商売上のテクニックやその人の性格から、必要以上に相手を不安にさせているだけなので、その時点ですぐに「ちょっと違うのでは?」と思ったほうがいいと思います。
おおかたの占い師には、そこまでの意地悪な気持ちや作意はありません。
ところが、この悪意なく気楽に言っている言葉が、聞く側にものすごいマイナスの影響を与えていることがあるのです。
実は、こちらのほうがよっぽど問題です。占い師自身に悪気がないので、相手にそこまで影響を与えていることに気づいていないからです。
占い師にとっては、何人もいる相談者のひとりへの気楽な一言、事実を伝えているだけの言葉であっても、聞いている側にとっては、絶対にそうなってしまうかのように聞こえます。誰でも、占い師にちょっとでも不安なことを言われれば、マイナスのイメージが出来上がるでしょう。それをいつまでも考え続ければ、そのイメージが本当に現実になる可能性が高くなるのです。
その人の意識に悪いイメージが刷り込まれてしまえば、「実際どこまでそうなる確率があるか」に関係なく、現実になりやすくなるのです。
私が住んでいる広島の占い師さんは信用できる人が多いと思いますが、それでもにせものの占い師もいると思います。
占い師さん選びには十分に注意したいところです。